心理学 書評

「男の問題」には何の意味もない本

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ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか

読んでみた。正直言って、私には合わなかった。実際の所、斜め読みしかしてない。

本に書いてあることが間違ってるとかではなく

本に書いてあること自体は間違ってるとは思わない。しかし「問題設定」が全然間違ってる。「男」を問題としてない。

若い白人男性を基に構成している

正確には、ほとんどの場合、若い白人男性を基に構成している。
40代後半の、アジア人で日本人の私には全く意味がなかった。

おそらく、日本人系の男性には、本書で書いてあるような分析をするのは
むしろ害悪だと思う。何一つ当てはまるところがない。

例えば「体育館でバスケットボールを」などの「アメリカを想定した」記述が多い。日本では部活に入ってない限り、バスケットなんかしない。

単なる例として、各国に対応するものがあるかどうか考えているわけではない。そのため、日本には全く当てはまらない内容しか出てこない。

一応、各国のことを書いていなくもないが、ほとんどの言及はアメリカの白人男性だ。

「男の問題」の「もてない問題」は無視

例えば、「男の問題」には「もてない問題」がある。

「もてない男性」は自分に自信が持てず、時々「秋葉原事件」や、引きこもり状態と相まって事件になることがあるが、その言及さえでてこない。

ということで、この本は、ほぼアメリカ人が悩んでいる過程しか書いていない。

確かにアメリカでは、「男性」の「 マスキュリニティ 」== 男性性(男らしさ)の成り立ちや、 性犯罪率の増加に悩んでいるかもしれない。が、日本では「男性性」==「古来よりの男子」の成り立ち自体に問題を見て出しているものは少ないし、日本の犯罪率自体、空前絶後に低く、その点でも書いてある「論点」自体が役に立たない。

日本では比較的、LGBTについて排斥することはない。「衆道」という言葉もあるぐらいだ。

さらに言えば銃乱射の問題は書いているが、インセル問題さえ書いておらず、
古いことを古いまま書いてあるだけで、そういう意味でも役に立たない。

フェミニズムへの言及も「古い」

そして、フェミニズムへの「古い」としか言いようがないぐらい、昔からのことしか書いてない。

日本の「フェミニズム」は、もうとっくに高い女性の地位を、さらに高めることぐらいしか興味がないことを理解していない。

残念ながら私には役に立たなかった

まぁ今後参考にすることがあればする、という程度だ。

男性を全く知らない「女性」とかには役立つかもしれないが、、書いてあることがアメリカ的過ぎて、そのままは参考にできないだろう。

補足しておくと

「男らしさの仮面を脱ぐ」などの話もあるが、「モテない」話には無意味なのだ。これも白人男性はそういう意識が強いかもしれないが、日本人男性は、そもそもそういう意識は強くない。そんなことを考えなくても「男」なのだから。

さらにいえば、自分の気を落ち着かせたとしても、「モテない」事実に変わりようがない。ということであまり役にたたない。

-心理学, 書評

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